2015年01月18日

私はブラック社会福祉法人にいるの巻 番外編その2〜精神病院に入院している「彼」の妻に会った〜

「彼」の妻からメールが来た。今は札幌市郊外の病院の精神科に入院している彼だが、「水曜日に担当医から今後についての話があると言われたので、一緒に聞いてくれませんか」という内容だった。その日は、仕事があったためお断りした。メールに、「MSW(Medical Social Worker:医療相談員)と今後のことをよく相談して下さい」と書いて送信した。折り返し、妻から「MSWとは娘のことでしょうか?」という質問が来て、「えぇ〜?」と慌てた。普通は聞き慣れない医療の専門職の言葉だろうが、もちろん娘さんのことではない。

担当医と話し合ったという夜、彼の妻から再度メールが来た。医者が言うには、症状は落ち着き、もう繰り返し大声もないので共同生活は可能だということ、入院先が急性期病院なので早々に家(今の施設)に戻るようにしてほしいということだったらしい。妻は、今の施設は24時間看る人がいないし戻るには不安だ、どうしたらいいだろうか?療養型病院がいいだろうか?老人保健施設がいいだろうか?とまた振り出しに戻るのである。

彼のいるその施設にもならないような住宅は、もともと主に貸しビル業を行っていた会社が運営している無認可の賃貸式有料老人ホームである、パンフレットに書かれている入所対象として、「概ね60歳以上で、入居時要支援・要介護の方。原則として共同生活に支障のない方」と書かれている。高次機脳機能障害を抱えた彼が入るような所ではない。こういうところを勧めるブラック社会福祉法人のヒラメや鬼かわらや金魚の糞の見識には寒気がする。生命も人権も考えていない。

だから、かつてメールで「この施設に入りたいと思います」と彼の妻から言われた時には反対した。夜に倒れていたらどうするのか、夜中に大声をあげたらどうするのか。彼は「高次脳機能傷害」という深刻な病気なのである。そんな人間をどうして「一人暮らし」させることができるのか。しかし、「ケアマネ(鬼がわらとその金魚の糞)さんが勧めてくれるので」と入居したのだった。今の彼の状態はケアマネにとっても充分に想定内だったはずだ。

彼の妻から「今後どうしたらいいだろうか」と相談を受け、仕事帰りに途中駅で降り久しぶりにお会いした。ちなみに、私は彼の妻から相談料を受け取っているとか飲食をご馳走になっているとか一切ない。
あしからず。

ここで、もう一度二人でおさらいをした。
@主治医から紹介を受け、現段階では最良と思われる精神病院の医師の受診を断った理由は何か。
A現在の施設は充分な介護を受けられないと知っていたにももかかわらず入所した理由は何か。
B現在の精神病院は典型的な古い薬物療法を主とするタイプの病院であり、@の病院と比較してなぜその病院を選んだのか理由は何か。
上記の@からBは彼の妻が選択したものだ。そこをクリアにしてからでないと前に進めない。

彼の妻の回答は、
@病院内の雰囲気が好きになれなかった。
A現施設は信頼するケアマネ(鬼がわらと金魚の糞)が勧めてくれた。
Bこの病院にはテレビで有名な医者がいると聞いたので決めた。しかし、担当医にそう聞くと「そんなに良い病院ではないですよ、その医者ももういないですから」と言われた。

@は、感覚的な感想である。この病院は札幌市内では高度な精神医療が行われている数少ない病院の一つである。医者は、施設にいながら受診できるよう言ってくれた。

Aの今彼の住んでいる施設(というか住居)に関しては、ケアマネジャーの話を聞き入れたということは、私の信頼度が低かったということである。現職を離れてはいたが、施設内容に関しては十分な説明責任は果たした。今の施設選択でのトラブルは充分な予見の範疇であり、本来は鬼がわらと金魚の糞に相談すべきだろう。

Bを聞いた担当医は気の毒である。「この病院にテレビに出た有名な先生がいると聞いたからここは信頼が持てると思った」と言われたら医者も気分は悪いだろう。冷たい先生だと思ったと妻が言っていたが、これを聞かされてにっこり笑えるとしたらよほどの器量の先生だ。

彼は昨年11月に65歳になった。日本の年金受給開始年齢である。同い年の芸能人を、ざっと挙げると、市村 正親、佐藤 B作、武田 鉄矢、風間 杜夫などなど、そして、 矢沢の永ちゃんもそうらしい。彼もまだまだ長い人生を送るべく男性の一人であろう。だからこそ、慎重な選択が必要なのだ。@からBはすべて妻の感覚的な結論なのだ。そういうと、彼の妻は「私がバカだった」とうなだれるのであった。

しかし、そういう姿を見ると、他の元同僚の言うように、「ブラック社会福祉法人に入所しなければ」というはじめのはじめに気持ちは戻ってしまうのである。ボタンのかけ違えに。

しかし、それでも私は彼の妻と話したことで肩の荷が下りたような気がした。ブラック社会福祉法人の現看護師が言うように、点が線に結び付かないのは残念だったが、彼に必要だと思われる点はその都度提示したのだ。それと同時に必要ではない点も説明した。どの点が活かし活かされなかったのかは、家族の選択によるものだ。それを踏まえて、彼の妻には今後は慎重に考えていってほしいと思う。私もできることはお手伝いできればと思っている。

ぽちりん↓ありがとうございます。

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この記事へのコメント
お久しぶりです。雪あらし。さん!!

高次脳機能障害は、非常に難しい!!
「彼」が「落ち着いた状態」というのは、視点や感性によって異なるのでしょうね。
本当に残念です。
ブラック社会福祉法人に出会ってしまったばかりに・・・(+_+)
反面、雪あらし。さんへも出会えたのですから・・・|д゚)
人の出会いは、不思議がいっぱいです。
最期の時まで、人は様々な想いを抱えていくのだろうと日々感じています。
昨今も・・・毎日・・・不思議な出来事に遭遇しているのですから(/ω\)
「彼」にも未来が明るくあってほしいと、祈ってます。
Posted by 看護師T.A at 2015年01月18日 21:10
★看護師T.Aさん、こんばんわ♪

昨日はものすごい雪でしたね。
出勤であったら大変だったと思いますが、大丈夫でしたか。
私はすっかり風邪を引いてしまいました。

さて、彼の今の状態ですが、妻の説明してくれた「落ち着いた状態」は薬で抑えつけたもののようです。
残念です。
本当にブラック社会福祉法人に出会ったばかりにです。
老健に入居していた時に会いにいったので、その時の彼の表情やしぐさが思い浮かぶのです。

彼の妻にも厳しい状況だと思いますが、ここはひとつ踏ん張ってほしいです。
おっしゃるように、人生とは不思議です。
まるで正反対のことが起こることがあります。
ブラックに入り、トラブルが生じましたが、いろいろな人と知り合えることができました。
T・Aさんのようなバイテリティ溢れるナースの優秀な仕事ぶりも見ることができました。
現場はチームですから、キャッチボールのような呼吸が必要ですが、お互いに頑張りましたよね。
ありがとう。

彼のことを書くと彼を心配するあまり、妻のことも厳しくなってしまうし、これを読んでいる娘さんにも気の毒に思います。
しかし、心の奥に彼のことを忘れずにいなければと思っています。
(●^o^●)
Posted by 雪あらし。 at 2015年01月18日 21:47
雪あらし。さん、おはようございます。
頭の回転が悪くて全部を理解できていない私ですが・・・

「彼」さんに寄り添った思いやりや様々な観点から視られた深い洞察に基づくアドバイスと、
なんとなく表面的に心地よいアドバイス?を、
しっかり見抜き判断するのは難しいことだったのですね・・・
自分が奥さまの立場だったら・・・
とか、
自分がご主人の立場だったら・・・
とか、いろいろ考えさせられます。
在宅でというのが難しいから始まった話なのでしょうしね・・・


それにしても・・・
ブラックにお勤めの時にアドバイスが生かされずに、
無念の思いをなさったにも関わらず、
今のお仕事帰りのお疲れの時に、
無償で相談に乗っていらっしゃる雪あらし。さん・・・
しかも今後もできる限り相談にのろうという心意気・・・
本当に頭が下がります・・・!!!


風邪、またひかれたのですね・・・?
まだお疲れが溜まっているのでは・・・
どうぞお大事になさってくださいね。
Posted by みやび at 2015年01月19日 08:03
また強い寒波が北海道に来ているとニュースを観ました。
外出されるのは大変でしょうね。

そして、雪あらし。さんはまた風邪を惹かれたとのこと。
きっと体が疲れているんだなー。
できれば少しゆっくり休めるといいのに。。。

そんな中、「彼」さんの奥様のご相談にものっているとのこと、お疲れ様です。
でもこんな時は無理されないで下さい。

私の友人の様に重い病気にかかっては大変です。
彼女も初めは風邪の症状だったそうですから。
その上、体が疲れているのに無理をしてしまって。。。

すっかり元気になったら、またたくさんの方を助けられますからね。
お願いですよ。しっかり休んで、まず、治して下さいね。
Posted by Sara at 2015年01月20日 06:10
★みやびさん、こんにちは。

ここのところすごい天候ですね。
我が家は南区でまだ積雪が少ないほうですが、北区の友人はすごいことになっています。
みやびさんのお家はいかがですか?

さて、この記事のアップをするべきではなかったと今は強く反省しています。
自分のやってきたことはあまり役に立っていないとイジイジと思い、ストレートに出せないから、わけのわからん文章になってしまいました。
ごめんなさい。
ケアマネが私の退職劇の立役者でもあり、家族が彼女のことを信じたのだと改めて聞くと、はぁ〜となりました。
情けないことです。

施設は相変わらずのままだし(まぁ、ひらめは普通の感じでお元気であられます)、
と思っておりましたら、市に訴えている仲間がいまして、これで少しは変わるかもしれません。

いつもありがとうございます^^
Posted by 雪あらし。 at 2015年01月22日 16:08
★Saraさん、こんにちは。

お元気ですか?
私は大丈夫です。
札幌に戻った時に、今の主治医に「ここで生まれ育ったはいえ、天候に慣れるまでは2、3年かかる」と言われました。
最初は寒風を吸い込み気管支炎、毎年こんなに風邪を引いたことがないのに、今年は風邪ばかりです。寒さで腰痛もありました。

そうそうこういうこともないでしょう。
Saraさんは、元気ですか?

さて、みやびさんのコメントにも書きましたが、なんかいらつきの虫があってどうも情けないです。
もっと、前向きで楽しい文章を載せて行きたいです。

冬は冬で楽しまないといけませんね(;0;)
Posted by 雪あらし。 at 2015年01月22日 16:16
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