2014年08月31日

真駒内湯の出来事。

仕事で疲れている時の最大のストレス解消は温泉に行くことだ。しかし、温泉は休みの日しか行けない。平日の夜は近くの銭湯に行くに限る。できれば、ミストサウナや水風呂がある銭湯が好ましい。

 真駒内湯は店主に失礼だが、実に寂れ切った銭湯であり、「銭湯の斜陽化」などの地元特集で堂々と出るくらいのくたびれた銭湯だ。昔ながらの番台にはおじさんとおばさんが不機嫌そうに交互に座り、いや、おじさん、おばさんと言ってももはや70代くらいの年輩ぶりで、おじさんが座っても爪の先ほどの羞恥も感じない私である。

 銭湯は札幌オリンピックの頃に建てられたそうで、おじさん・おばさんが二代目で、三代目になるはずの長男はサラリーマンとなり、従ってお二方の代でこの銭湯は終いとなるらしい。

真駒内湯 外装.png

 湯船は大きく、温めと熱めの二種類と水風呂と蒸気サウナがあり、大層あずましい(のんびりできる)のである。仕事を離れてゆっくりとお湯に浸かる時、思わず「うっうぅ〜はっあ〜」とオヤジのような声が出るのは疲れているとはいえ困ったものである。湯で四肢を十分に伸ばした後は、これまた古ぼけたミストサウナに行き、老廃物を流し、水風呂を浴びるというコースを繰り返すのがいつもの私のやり方である。

真駒内湯 内装.png

 しかし、その日はいつもと違った。

 骸骨の標本のような老女が目に入った。介助をしているのは、40代くらいの女性だ。二人は始めに温めの湯に入り、次に熱めの湯に入った。湯に入る時も出る時も、足が充分に伸びずに難儀しているのだ。入浴している数名の客は一様に注目し心配そうにしていた。孫なのか娘なのか判別がつかぬ付き添いの女性が、湯から出た老女をシャワーの前に立たせ体を洗い流している。そうして立っていると老女の股関節と膝がO型に変形しているのが分かる。ほとんど肉がない。

 その足がぶるぶると小鹿のように震えた。老女と一つ席をあけて坐っていた小太り女性が立ち上がった、私も直ぐに湯から飛び出て体を支えた。寸出の所でタイルの床に崩れるところであった。小太りは功労賞ものである。

 唖然としている我が母親に冷たいタオルを作るように頼むと、のろのろしている母に代わり周りから冷たいタオルが渡された。クーリングをし、今日の飲水量を確認し、娘だか孫に脱衣所にバスタオルを引くように言い、小太りと慎重に抱えてバスタオルの上で横になってもらった。意識ははっきりしているが、脈が早く荒い息をしている。立つことができない。娘だか孫に車で来たのかと聞くと、「母と歩いてきました」と言ったので、これで母と娘であることがわかった。90代の母と40代の娘なのだろうか。

「歩いて帰るのは難しいので救急車を呼びましょう」
娘はしぶっているので、
「なんでもなければそれでいいのです。救急車を呼びますよ」
それでも娘は、
「着替えてから救急車を呼んで下さい」
と言うので、私はきつい調子になってしまった。
「救急車を呼ぶ間に服を着て下さい」
そうして、番台にいるおじさんに向かって、
「救急車を呼んで下さい」
と指示を出した。
番台のおじさんは慣れたもので、
「その人はいくつですか」
と聞いた。
119で必ず歳を聞くのだ。
「母は83歳です」
(えっ、80代?)
「若いなぁ。俺と変わらないなぁ」
(おやじも80代?)

 見た目は、90代としか見えない老女だ。明らかに栄養状態が悪い。抱えた体から垢がぼろぼろと落ちてくる。たまに銭湯でゆっくりと入浴するのに、母娘で来たのだろう。

 救急車が来る前に聞いた。
「いつもお一人で介護されているのですか」
「はい」

 救急車が到着し、救命士がどやどやと脱衣所に入ってきた。
 その日、私が対応した二人目の救急搬送であった。

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posted by 雪あらし。 at 23:12| Comment(2) | TrackBack(0) | 日々の出来事。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月03日

まつの湯産のズキニ。

小金湯温泉「まつの湯」へ行った。
館内に「まつの湯産のズッキーニ」が売られていた。

特大を一本150円で購入。

042.JPG
母はズキニと呼ぶ。


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posted by 雪あらし。 at 00:54| Comment(2) | TrackBack(0) | 日々の出来事。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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